共同通信配信記事 2008年9月11日付

中教審に大学教育を諮問 制度再構成や質確保で


中教審(山崎正和会長)の総会が11日、都内で開かれ、鈴木恒夫文部科学相は「18歳人口の減少や国際化の中で、中長期的な大学教育全体の在り方を見直さなければならない」として、大学教育制度の再構成や質保証の仕組み、国際競争力向上策などを諮問した。

審議を求めた主な事項は(1)社会や学生からの多様なニーズに対応する教育(2)学士や修士など学位の質を保証する仕組み(3)国際的に通用する競争力や大学評価−など。今後、大学分科会で議論していく。

大学は、志願者数と入学者数が一致する「全入時代」の到来を受け、教育の質低下が懸念されている。中教審は2005年1月に「学部学科や研究科といった組織本位の発想を改め、学位を与えるのにふさわしい体系的な教育課程をつくる必要がある」とする答申をしたほか、今年3月には卒業認定厳格化などを求める提言をまとめている。