『西日本新聞』2008年9月2日付

歯学と工学が全国初の融合 連携大学院を来春開設 九州歯大 九州工大 分野を越え新創造を


九州歯科大学(福田仁一学長、北九州市小倉北区)と九州工業大学(下村輝夫学長、同市戸畑区など)は1日、互いの専門分野を融合させ、新たな研究開発に役立てようと、「連携大学院」開設の締結を結んだ。歯学と工学の連携大学院設置は国内初。バイオテクノロジー関連の分野を重点に協力を図るという。

連携大学院の講義が始まるのは来年4月から。両大学に「歯工学連携教育研究センター」を設け、それぞれ10人ほどの学生を受け入れる。修士、博士の両過程を設置しており、「感染症学概論」など11科目の講義を行う。講師は両大学の教員が務める。

研究では、歯学と工学が連携することで、歯周病菌数を調べて歯周病の進行状況などを判定する器具の開発や、インプラント(人工歯根)よりも実物に近い歯の再生治療などを推進させる方針。

両大学は1998年に学術交流協定を結び、99年には大学院の単位互換協定も締結した。

締結式では、福田学長が「時代の最先端を担う研究を」と強調。下村学長は「分野を越えた新しい創造をして、グローバルスタンダードにつなげたい」と述べた。