『中国新聞』2008年9月5日付

島根大医学部で残業代不払い


島根大医学部(出雲市)が今年3月までの2年間にわたり、教職員198人に計約4400万円の残業代を支払っていなかったことが4日、分かった。労働基準法違反に当たるとして、出雲労働基準監督署から是正勧告を受けた。同大は今月の給与で差額を支払うとしている。

同大によると、今年4月、帰宅途中の職員が交通事故で死亡し、時刻が午前6時だったことを不審に思った労基署が立ち入り検査。労使協定に違反する時間外労働が認められたことから労基署が同大に実態調査を求めた。

同大が医学部の497人を対象に2006年4月から2年間を調査したところ、計198人に時間外労働手当を支払っていなかったことが判明したという。

同大は医学部に職員を増やすなどの改善策をとるとともに「労働時間に対する意識改革を図る」としている。