『産経新聞』山梨版2008年8月21日付

山梨大と早大の大学院連携、文部省の支援事業に選定


山梨大は20日、同大大学院(医学)と早稲田大大学院(生命科学)が申請した連携事業が、今年度から文部科学省が開始した「戦略的大学連携支援事業」に選定されたと発表した。医学と理工学の両方に精通した人材を育成し、6年後には共同で大学院の新設を予定するほか、将来的に認知症やアレルギー疾患などの研究成果を社会に還元したいとしている。

山梨大によると、国内の生命科学研究は医療現場に生かされず、発見しても海外で応用されてしまうケースも多かった。このため研究者間で交流のあった早大と連携し、自治体と一緒に進めてきた山梨大の医学臨床研究と、早大が得意とする生命科学研究を融合させることにしたという。連携は脳神経科学▽精神発達学▽感染免疫学−の3分野で、2年後から大学院生の相互受け入れを予定する。

支援事業には申請94件中54件が選定。甲信越地方では人材育成などを進める新潟青陵大など新潟県内の連携、信州大など長野県内の連携なども選ばれた。