共同通信配信記事 2008年8月22日付

群馬大で残業代不払い 4カ月分、2500万円


群馬大が、同大病院を含む職員の残業代を払っていないなどと前橋労働基準監督署から是正勧告を受け、不払い分約2500万円を昨年12月に支払っていたことが22日、分かった。

国立大の残業代不払いは、7月に広島大の2年3カ月、約1億9000万円が判明するなど各地で問題となっている。

群馬大によると、手当が不払いだった残業時間は昨年6−9月の4カ月で計1万1688時間。対象の職員は約920人で、大半が同大病院職員だという。

前橋労基署が昨年9月に立ち入り検査した後、同年6−8月について勤務実態の詳しい調査を要求。大学側は9月を含めた4カ月分を調べ報告し、前橋労基署から11月に是正勧告を受けた。

国立大で残業代不払いが相次いで発覚している背景としては、国立大学法人化し労働基準法の対象になったため表面化したという事情があるとみられる。また同法人化後の事務作業の増加に伴う残業時間増を指摘する声もある。