『岩手日報』2008年8月20日付

文科省事業に採択 県内5大学共通キャンパス


岩手大、県立大、岩手医大、富士大、盛岡大の県内5大学は19日、全13学部が連携し「イーハトーブキャンパス」の設立を目指す事業が、文部科学省の「戦略的大学連携支援事業」に採択されたと発表した。「岩手学講座」の共同開講や単位互換の促進などを通じて、地域の中核を担う人材を育成する。事業は本年度から3年間で、年間1億円を上限に補助される見通し。

盛岡市上田3丁目の岩手大で開かれた共同会見には5大学の学長らが出席。岩手大の藤井克己学長は「5大学の特徴を生かしつつ、これまでも取り組んできた単位互換などの連携をさらに進めたい」と抱負を述べた。

「イーハトーブキャンパス」は、盛岡市のいわて県民情報交流センター(アイーナ)内に共通キャンパスを設置。各大学・高校へ授業配信できる遠隔講義システムの構築や市民への生涯学習の場提供など20事業を計画する。本年度から基盤整備を進め、2011年度始動を目指す。

文科省が本年度創設した「戦略的大学連携支援事業」には、全国から94件の申請があり、「イーハトーブキャンパス」を含む54件が採択された。