『西日本新聞』2008年7月20日付

専門医育成45コース創設 長崎大、佐賀大が連携 来春から 医師流出に歯止め


長崎大は19日、佐賀大と連携し、臨床研修医の専門医資格取得を支援する45の専門医育成コースを、来春創設することを発表した。8月にも、両大学にキャリア支援センターを設置し、研修先の紹介や育成コースの開発などに取り組む。県外への医師流出が問題となる中、連携して高度な専門医療を学べる環境をつくることで医師の定着を図る。

長崎大によると、専門医資格は各学会が認定する制度。育成コースは糖尿病、心臓疾患、眼科など臓器や疾患ごとに分かれており、両大学が得意分野を相互補完する形で開設する。

2年間の臨床研修を終えた後期臨床研修医を対象に、定員は計約180人。研修医は支援センターのアドバイスなどを参考に必要な育成コースを選んで学ぶことができ、効率的に資格取得のための実習経験や知識を身に付けることができるという。支援センターのスタッフは長崎大が4、5人、佐賀大が2人の予定。

長崎大の斎藤寛学長は「西九州の連携で全国どこでも通用する専門医を育てられる環境ができた」と話している。