『毎日新聞』福岡版2008年7月12日付

九大病院:ヘリポート完成 九州・中国・四国一帯、救急患者受け入れ


九州大学病院(福岡市東区馬出)で10日、救急患者搬送用のヘリポート完成式典があった。15日から、九州・中国・四国一帯の救急患者らを直接、ヘリコプターで受け入れられるようになる。

事故や災害による重症者や緊急手術が必要な患者、離島の急患らを消防のヘリなどで直接、受け入れる。これまでは福岡空港に着陸させて、救急車で運んでいた。今後は県内各地から飛行時間20分以内、長崎市や熊本市からは同約30分で搬送が可能になり、救命率の向上が期待できる。

久保千春病院長は「九大病院は臓器移植など高度先進医療の体制が整っており、西日本での役割は重要。ヘリポート活用でさらに貢献したい」と述べた。

県内では、専任医師が同乗する「ドクターヘリ」を持つ久留米大病院(久留米市)のほか、福岡大病院(福岡市城南区)や済生会福岡総合病院(同市中央区)などにヘリポートがある。【柳原美砂子】