『山陰中央新報』2008年7月2日付

島大医学部が定員5人増で推薦枠


全国の大学医学部の定員を増やす国の医師確保対策を受け、島根大医学部(出雲市塩冶町)は一日、来年度入試から医学科の入学定員を五人増の九十人とし、増員分を特別推薦枠として募集する、と発表した。同枠の設置は九年間の暫定措置。島根県の奨学金制度の利用を出願要件とし、卒業後九年間の県内勤務を条件に奨学金の返還を全額免除することで、医師の定着を図る。

県の奨学金制度は入学金のほか、授業料と月額十万円を六年間貸与する。総支給額は約一千万円。卒業後、県内で初期臨床研修やへき地勤務を含め、九年間勤務できなければ全額返還させる。

他の出願要件は、学校長の推薦や論文の提出、県担当者による面接、県内の医療機関での体験活動を通した事前の適正評価など。県内の過疎地出身者に限る同学部の地域枠推薦入試(定員十人)とは異なり、出身地は問わない。

出願の受け付けは、十一月四日から同十日まで。十二月の小論文と面接で行う選考試験を経て、センター試験の成績を加味し合格者を決める。一般入試との併願は可能。

問い合わせは同大医学部学務課入試・大学院室(電話0853・20・2087)。