『長崎新聞』2008年6月26日付

長崎大新学長に片峰氏 史上最年少、人材育成など目標


長崎大は二十五日、齋藤寛学長の任期満了(十月十日)後の新学長に、片峰茂氏(57)=大学院医歯薬学総合研究科教授=が決まったと発表した。同大史上最年少で学長に就任する片峰氏は「国立大学法人のメリットを最大限に生かし、ワンステップもツーステップも飛躍するのが目標」と決意を述べた。

片峰氏は長崎市出身。一九七六年に長崎大医学部卒業後、東北大大学院医学研究科修了。長崎大医学部助教授、教授を歴任し、二〇〇二年四月から現職。専門はウイルス学。

選考では片峰氏を含む三人が候補者となり、教員らが学内意向投票を実施。片峰氏が有効投票の64%を獲得した。投票結果を基に学長選考会議(議長・今村定臣日本医師会常任理事)が決定した。任期は十月十一日から一一年九月三十日までの三年間。

記者会見した片峰氏は国立大学法人化で特色ある大学づくりが求められる中、「国立大学時代の重しを引きずり、まだスピードが出ていない。飛ぶ方向を明確にし、助走のスピードを格段に上げることで、就任三年目には大きく飛び立つところまで行きたい」と抱負。前向きな学生や若い研究者へのサポートによる活気づくり、世界に突出した研究成果や人材育成、総合大学として地域をリードすることを目標に掲げた。