共同通信配信記事 2008年6月21日付

医学部定員、5百人超増 最多時の8千人台回復へ


政府は20日、地方などで深刻化する医師不足対策として、大学医学部の定員を過去最多だった約8300人の水準並みか、あるいはそれ以上に引き上げる方針を固めた。2007年の定員は約7600人で、07年に決めた緊急医師確保対策などで08年は約7800人に増えたが、さらに500人超上積みする。大学施設や教員の受け入れ体制を考慮しながら、今後10年程度かけて段階的に増員する。

月内に閣議決定を目指す「骨太の方針2008」に、定員を過去のピーク時並みの規模に増やすと明記。それでも対策が不十分と判断した場合は、ピーク時を上回る増員を検討する内容も盛り込む方向だ。

舛添要一厚生労働相は20日夕、福田康夫首相と首相官邸で協議し、具体的な増員の規模や時期については、政府の社会保障国民会議が今後まとめる医療費の将来予測などを踏まえて検討を進めていくことで一致した。