『徳島新聞』2008年6月18日付

徳島大、授業料を免除 大地震の四川出身留学生対象に


徳島大学は十七日、大地震が起きた中国・四川省出身の留学生全員の本年度の授業料を全額免除することを決めた。対象は学部生二人、大学院生五人、研究生二人の計九人で、総額は約四百五十万円。

大学によると、地震後に留学生の一人から「実家が倒壊したため学費が支払えない」との声が上がった。そこで急きょ九人に聞き取り調査をしたところ、「父親が休職状態」「家族で親類の家に身を寄せている」などの窮状を訴える学生もいた。

このため大学は、安心して勉学を続けてもらえるよう、授業料が半額免除となる予定だった学生を全額免除にすることを決めた。本来免除の対象とならない研究生らには、学生後援会から「災害支援金」の名目で授業料相当額を援助することにした。

二十日に青野敏博学長が九人に授業料免除決定通知書を授与する。