『紀伊民報』2008年6月9日付

和歌山大が記念式典 創立60年と観光学部設置祝う


和歌山県の和歌山大学は8日、和歌山市内のホテルで、創立60年と観光学部設置を記念した式典を開いた。約400人が出席して創立からの歴史を振り返るとともに、4学部体制で新たに出発した大学に、地域振興への期待を寄せた。

和大は1949年に創立。2学部体制から校舎の移転、統合などを経て、95年にシステム工学部、2008年に国立大学法人初の観光学部を設置した。

小田章学長は「地域の支援で新学部を設置できた。期待と使命の重さを感じている。4学部それぞれ人材、知的資産を育て、地域に貢献したい」とあいさつした。

来賓の仁坂吉伸知事は「大学が地域振興に力を入れることで、県民との距離が近くなり、まさにわれわれの大学になった気がする。大学から元気をもらえると期待している」とエールを送った。

和大は紀南広域市町村圏や県外では長野県飯田市などの自治体や企業と連携協定を結んでいるほか、田辺市に紀南サテライトを設置するなど、地域とのかかわりを強める取り組みをしている。