共同通信配信記事 2008年6月6日付

全国の高専ネットワーク化 中教審が振興策の答申素案


中学卒業後から技術者養成の専門教育をする高等専門学校(高専)の教育充実を審議している中教審は6日、全国の高専をネットワーク化し、各校が持つ知的財産を共有できる仕組みの整備など、文部科学省が今後5年間で集中的に実施すべき振興策をまとめた答申素案を示した。

文科省は最終的な答申を受けた上で、来年度予算の概算要求に向け、夏ごろまでに「高専教育振興施策要綱」を策定する方針。

素案は、高専が即戦力の技術者養成を担っていると位置付ける一方で、2006年度の本科(5年間)卒業生の27%が大学へ編入学している実態を踏まえ、大学との連携による編入学枠の拡大など受け入れ体制の充実を求めている。

工業系に偏っている学科編成も見直し、情報通信やバイオ、医学、環境など新分野との融合、展開が重要と指摘。入学時でなく、入学した後で学生が専攻を選べる制度の創設も提案している。