『毎日新聞』愛知版2008年4月16日付

愛教大:教職大学院が開講 現職教員16人含む23人入学


高度の実務専門的な教員を養成する教職大学院が刈谷市の愛知教育大(松田正久学長)に今月から新設され、15日に開講式が行われた。グローバル化や高度情報化などに対応した専門職大学院の一つで、さまざまな問題を抱える教育の水準や質を高める狙い。

教職大学院は教育改革から創設されたもので、司法制度改革に伴う法科大学院と同じ位置づけ。4年制大学の新卒者と現職教員を中心に、教員免許を持つ社会人が入学できる2年制。課程の修了者には教職修士の学位が与えられる。

4月から全国19大学に新設され、東海3県では愛教大と岐阜大だけ。愛教大には教職実践専攻の教育実践研究科を開設。定員50人に対し、県内外から新卒者7人と現職教員16人が入学した。

開講式には全院生23人や教職員をはじめ、来賓の県教委と名古屋市教委、小中学校の関係者など約90人が出席した。同研究科長を兼ねる松田学長が「教育現場が問いかけている諸問題と真摯(しんし)に向き合い、現代的な理論と考察を踏まえつつ、実践的な解決の力量を獲得していく研究と教育はきわめて重要」とあいさつした。

続いて、県教委の村良弘・教職員課主幹が、今井秀明・県教育長の祝辞「実践的な指導力を備えた新人教員の養成や現職教員を対象にしたスクールリーダーの養成に大きく期待する」を読み上げ、開講を祝った。【安間教雄】