『中国新聞』2008年4月5日付

広大病院に残業代で是正勧告


広島大が大学病院(広島市南区)の教職員の残業代を払っていないなどとして、広島中央労働基準監督署から是正勧告を受けていたことが4日、分かった。大学は医師や事務職員ら計約2100人に過去2年2カ月分の自己申告表を配り、実態解明を進めている。

人事部などによると昨年12月、労基署が2度にわたり抜き打ち検査し、医師らから残業代や勤務実態を聞き取り。2月14日に是正勧告をしたという。

大学は3月、退職者を含めた2088人に自己申告表を配布。2006年1月から今年2月までの勤務時間を記入するよう求めている。越智光夫病院長は「結果がまとまり次第、不払い分を支給する」とし、早ければ6月に支払う見込みだ。

残業申告は看護師の場合、時間をパソコン入力しており、学内には「管理職がデータを改竄(かいざん)したのではないか」との指摘もある。