『北國新聞』2008年4月10日付

金大こつこつ省エネ エレベーター休止、日中の消灯 全学挙げ取り組み


金大は四月から、全学挙げて省エネに取り組んでいる。二〇〇六(平成十八)年度以降、環境保護と経費節減の両面から目標にしている「エネルギー費用の前年度以下」を二年連続で達成できなかったため。早速エレベーター休止や日中の消灯徹底などが始まり、「ちりも積もれば山となる」の節約効果が期待されている。

金大財務企画課が二月中旬、〇七年度のエネルギー削減について「計画達成が極めて厳しい状況」と各部局に通知し、緊急経費節減対策の実施を求めた。

角間キャンパスの自然科学研究科棟では、今月一日からエレベーター九基のうち、三基を休止した。建物は七階建てで人の出入りも多いため待ち時間は延びたが、学生らも「省エネになるなら」と協力的だという。

附属図書館や病院を含めたその他の部局でもそれぞれ省エネ対策を始め、昼間の消灯徹底や冷暖房の時期、設定温度の見直しなどが進められている。教職員からも「図書館内の照明を減らしてはどうか」といった提案があったという。

金大は、運営費交付金の削減や病院再開発事業の影響で厳しい財務状況が当面続くと予想し、〇六年度計画から本格的に光熱水料、燃料費などの経費抑制を打ち出してきた。

しかし、重油価格の高騰などが影響して〇六年度の光熱水料等費は約九億三千六百万円と、〇五年度から二千九百万円余増加した。未確定の〇七年度分についても、「光熱水料等費が〇六年度を上回るのは確実な見通し」(財務企画課)という。

財務企画課は「学生へのサービスや研究に必要な経費は削れないが、まだまだ無駄がある」とし、教職員の協力を得てさらなる経費抑制案を検討する方針である。