『福井新聞』2008年4月6日付

教職大学院開講式 教育力向上へ34人決意


教育現場の中核を担う中堅教員や実践的な指導力を備えた新人教員を養成する福井大の教職大学院が新たに開設され、5日文京キャンパスで開講式が行われた。1期生34人が教育技術の向上へ決意を新たにした。

中堅教員が対象の「スクールリーダー養成コース」に45歳前後の19人、福井大など教育関係学部からの進学者や小中高校の講師ら新人教員を受け入れる「教職専門性開発コース」には15人が入学した。

大学院と協力する「拠点校」「連携校」に県内21カ所を選定。院生が勤める学校に専任教官が出向く出前方式≠ナ、授業の進め方やカリキュラム編成について事例研究を進めていく。

履修科目は「カリキュラムと授業」「子どもの成長発達支援」「コミュニティとしての学校」の3系統。通年の実習のほか大学での授業、夏期・冬期の集中講座などのカリキュラムが組まれている。修学は原則2年だが、1年での修了もできる。

開講式では、梅澤章男教育学研究科長が「教職大学院はよりよい学校づくりに向けた教師教育の切り札。積極的に研さんを積んでほしい」とあいさつ。院生たちは履修方法やカリキュラムの説明を受けた。講義は10日から始まる。

福井大教育地域科学部から進学した長田陽佑さん(22)は「これからの時代に必要な教育技術を実践で身につけたい」と意欲を高めた様子。同市至民中の高村祐司教諭(47)は「今までの自分の取り組みを見つめ直すきっかけにしたい」と話していた。