共同通信配信記事 2008年3月29日付

高松に四国初の大学博物館 弥生土器から人工衛星まで


志願者減少のストッパーになるのか。香川大(高松市幸町)に4月下旬、四国初となる大学付属の博物館がオープンする。弥生式土器から最先端の小型人工衛星の研究成果までを展示、市民や受験生に無料で開放する。

名称は「香川大学博物館」。2006年12月に設置が決まり、教育学部の建物内に約300平方メートルのスペースを確保、収蔵室や資料整理室も備えた。

売りは最先端科学。今秋にもH2Aロケットに搭載される予定の小型人工衛星「STARS」の試作品や窓ふきロボット、抗がん作用が期待される「希少糖」などを展示し、付属のパネルで説明する。

ほかにも平安時代の水田跡で見つかった足跡や、瀬戸大橋建設で海底をボーリング調査した際のサンプルといったユニークな展示も。

年数回のオープンキャンパスには、博物館見学を通じて高校生に大学の魅力をアピール、夏休みには小学生向けに体験教室を開く計画もある。

香川大の志願者数は5000人前後で推移してきたが、今春は約3700人まで減っており、館長の丹羽佑一教授(60)は「地域と活発に交流する見本市のような博物館にしたい」と話す。