『河北新報』2008年3月29日付

教員の質向上へ大学連携 山形大など FDネットを結成


教員の能力開発を目指し、山形大が設立を呼び掛けてきた大学間の連携組織「FDネットワークつばさ」が28日、結成された。東日本地域の大学、短大、高等専門学校の計34校が参加。協力して教育方法の改善に取り組む。

FDはファカルティー・デベロップメント(教員の資質向上)の略。山形大は2004年、山形県内の他の大学、短大とともに「地域ネットワークFD樹氷」を結成、FD推進に力を入れてきた。ノウハウを生かすため、連携の輪を東日本地域に広げることにした。

参加校の内訳は、東北が秋田を除いた5県の18校、北海道が4校、関東が12校。山形大に事務局を置き、各校のFD担当者からなるFD協議会が中心になって運営する。共通フォーマットを使った学生による授業評価、他の教官が授業を見学して意見交換する公開授業などを行う予定。

山形市内のホテルで行われた結成記念式典には、約40人が出席。山形大の結城章夫学長が「FDはすべての高等教育機関共通の課題。各機関が知恵や経験を出し合って充実させていくことが大事だ」とあいさつ。文科省高等教育政策室長の鈴木敏之氏が「学士課程教育の改革とFD」と題して講演した。

東北からの参加校は次の通り。

▽青森 県立保健大、青森公立大、青森中央短大▽岩手 一関高専▽宮城 仙台大、東北生活文化大、東北薬科大▽山形 山形大、県立保健医療大、東北芸術工科大、米沢女短大、羽陽学園短大、山形短大、鶴岡高専▽福島 会津大、会津大短大部、いわき短大、桜の聖母短大