時事通信配信記事 2008年03月25日付

大学全入時代の対応検討へ=教育再生懇


政府は25日、教育再生会議の後継組織「教育再生懇談会」(座長=安西祐一郎慶応義塾長)の初会合を首相官邸で開いた。主な役割は同会議報告書の具体化の点検だが、福田康夫首相は「21世紀にふさわしい教育の在り方の議論をお願いする」として、「大学全入時代」を見据えた学力確保の方策やインターネットの有害情報対策など、同会議が積み残した課題の検討も指示した。

首相が言及したのは、(1)大学全入時代の高校教育、大学入試、大学教育(2)国際競争力向上に向けた留学生受け入れ拡大や英語教育(3)ネット社会におけるコミュニケーション能力の養成や有害情報対策(4)家庭教育や幼児教育−など。同懇談会は毎月1回の会合でこうした問題を話し合うが、報告書をまとめるかどうかは未定。

安西座長は記者会見で、家庭教育に絡み「子どもと付き合う時間が長くできる雇用形態、社会の在り方も考えないといけない」と指摘した。