『読売新聞』2008年3月27日付

横浜市大理事長が退任へ
後任に元副市長の本多氏


横浜市立大の宝田良一理事長(60)が任期途中の今月末で辞任することになり、横浜市は26日、後任に元副市長の本多常高氏(65)を選任したと発表した。

本多氏は副市長を務め、現在、市土地開発公社理事長と市信用保証協会会長。宝田理事長の2009年3月までの任期を引き継ぐ。

医学部の学位取得を巡る現金授受問題で、コンプライアンス(法令順守)推進委員会の調査報告書が理事長に提出されたばかり。宝田理事長は読売新聞の取材に「学位問題と辞任は直接関係ない。大学改革に取り組んできた学長の辞任を機に辞めようと思った」と引責を否定した。

宝田理事長はこの問題について「責任を痛感しているが、全学で調査を進めることにしており、今後は新理事長にかじ取りを託したい」とコメントを出した。

中田市長は「(現金授受問題は)市大の閉鎖性から発生している。情報公開をきちんと逃げずにやれるのは誰かということで、本多氏を選んだ」と述べた。