共同通信配信記事 2008年3月25日付

大学淘汰「避けられない」 質向上求め中教審提言


中教審大学分科会制度・教育部会は25日、大学の学部教育の質向上を求める提言をまとめた。大学志願者数と定員が同数となる「大学全入時代」の到来を「少子化の中、学士レベルの能力を備えた人材の供給は重要」と積極評価。その一方で「質の維持・向上の努力を怠り、社会の負託に応えられない大学の淘汰は避けられない」と警告した。

2007年度に54%となった大学・短大進学率について提言は「先進諸国に比べて高いとはいえない」との見方を示し、意欲や能力がある若者を積極的に大学に受け入れることが必要とした。

その上で、質向上の方策の1つに、大学に入学する際の高校生の学力をみる手段として、高校と大学が協力して実施する「高大接続テスト」(仮称)の創設を検討することなども求めた。

中教審は、引き続き大学改革に向けての審議を進め、夏ごろをめどに答申をまとめる予定。