『読売新聞』2008年3月23日付

一橋大が関西進出足がかり、初公開講座に200人


一橋大学(東京都国立市)は22日、関西で初めてとなる定期公開講座「関西アカデミア」を大阪市内で開き、約200人が集まった=写真。入学志願者数が大学の定員を下回る「大学全入時代」を前に、関西での学生獲得を目指し、定期的にシンポジウムなどを開く。

関西では、慶応大が年内に大阪市内に拠点を設けるなど、首都圏の大学の進出が相次いでいる。杉山武彦学長は「一橋大には理工系や医学部がなく、地味だと指摘されることもあったが、関東以外の地域との連携を進めたい」とあいさつし、意気込みを示した。

講座は関西の活性化策がテーマで、一橋大の小川英治教授が基調講演し、「世界最大の消費地になるアジアに近い関西の優位性を生かす必要がある」などと強調した。パネル討議では、関西国際空港会社の村山敦社長や関西大の白石真澄教授らが「東京をライバル視せず、アジアに目を向けるべきだ」などと訴えた。