時事通信配信記事 2008年3月17日付

2年で1億円のサービス残業=大阪大


大阪大(大阪府吹田市)は17日、2005年10月から昨年9月までの2年間で同大医学部付属病院の看護師を含む計218人に総額約1億660万円の未払い残業代があったと発表した。同大は労働基準監督署から、職員にサービス残業をさせたとして是正勧告を受けていた。

218人のサービス残業は計44710時間、最も多かった人は年間約1240時間もサービス残業をしていた。大学は17日の給与支給に合わせて支払った。退職者約2600人についても調査中で、6月までに未払い分を確定させて支払うという。

同大は教授など裁量労働制の対象となる職員を除き、非常勤を含む事務職員や看護師、技師ら計5423人を調査。労使協定の月80時間、年間360時間を超えて残業しながら、残業時間を過少申告していた職員が218人いた。

昨年10月、職員の通報を受けた大学が調べたところ、サービス残業が判明。茨木労働基準監督署が同大に調査を勧告していた。

同大では残業時間を勤務管理簿に自己申告で記入する方式で「特に残業を抑制するようなことはなかった」(人事課)と説明している。

鷲田清一学長の話 勤務時間管理を一層徹底し、今後このようなことがないようにしたい。