『山梨日日新聞』2008年3月18日付

横浜国立大ブランドのキャベツワイン
盛田甲州ワイナリーが醸造 香り豊か


盛田甲州ワイナリー(甲州市勝沼町、盛田宏社長)が醸造した、横浜国立大ブランドのキャベツワインが評判を呼んでいる。キャベツは大学のある横浜・保土ケ谷区の特産で、ワインに使うという珍しさも加わって、学生が両親への土産として購入するなど売れ行きも好調という。

同大の「ブランド製品等開発プロジェクト」の一環として、同区で出荷量第1位の農産物キャベツを使った商品を企画。大学近くの酒販店・鈴木屋本店を通じ、同ワイナリーに製造を依頼した。キャベツは、キャンパス近くの生産農家が育てたものを使った。

同ワイナリーによると、キャベツの香りや甘みがワインに溶け込むよう製法を工夫したほか、ブレンドする果汁の選択でも試行錯誤したという。八巻秀樹工場長は「野菜特有の個性や香りが生きるよう、ブドウ果汁との相性やバランスに気を使い、ブレンドテストに時間をかけた」と話す。

キャベツの風味がほのかに残る、さっぱりした飲み口が特徴。商品名は、フランス語で「かわいいおまえ」を意味する「モン・プティ・シュ」で、赤と白各1300本限定で商品化した。

同大によると、昨年12月中旬の発売以来、約2カ月で予想を大きく上回る1300本が販売され、評判も良い。来年度も収穫期を待って製造する計画という。

同ワイナリーは「新たな素材に挑戦でき、視野が広がった。次の製品開発に役立てたい」としている。

キャベツワインは各1300円。鈴木屋本店や大学近くのコンビニエンスストアで販売している。