共同通信配信記事 2008年3月10日付

定員超過分の授業料没収
国立大にも適用、文科省


文部科学省は10日までに、国立大が入学定員を大幅に上回って学生を入学させた場合、一定基準を超えた人数分の授業料を実質的に国が没収する制度を2008年度から導入することを決めた。

国立大は04年度から法人化し、入学金や授業料が直接、各大学の収入源となった。その一方で、中には収入増を見込んで入学者を大幅に増やすケースもあるといい、制度は定員超過による授業の質低下を防ぐ狙いがある。

文科省によると、この制度は学部ごとの入学定員の110%を基準にして適用。入学者が学部定員の110%以上となった場合、基準を超えた人数分の授業料(1人当たり年間53万5800円)と同じ額を、国が支給する運営費交付金から翌年度以降、国庫に返還させる。

ただし、適用する超過割合を08年度入学者については定員の130%まで、09年度入学者は定員の120%まで緩和する経過措置を取る。定員が少ない小規模学部も超過率を120%に緩和する。