時事通信配信記事 2008年2月23日付

優秀教授に特別手当−東北大


東北大学は、優れた業績で大学や社会に貢献する教授を選考し、給与面で優遇する制度を来年度から導入する。優秀な人材を他大学から呼び込むとともに、その流出も食い止めるのが狙い。 同大人事課によると、選任された教授には「ディスティングイッシュトプロフェッサー(優れた教授)」と呼ばれる肩書が与えられ、特別手当として月10万円から最高20万円が支給される。任用期間は3年で、再任も可能という。

初年度は同大の教授約800人のうち、3%に当たる25人を選び、翌年度は財政や制度の状況をみて判断する。各部局が候補者となる教授を推薦し、外部の有識者で構成された選考委員会が最終審査する。

選考基準は、これまでに専門分野で教育や研究、社会貢献などに高い業績を上げ、将来にわたって中心的な役割を果たす人材。将来性の有無も基準に加味することで若手教授にも門戸を広げる。

国立大学の法人化に伴い、各大学の財務面の裁量権が広がり「いい人材を確保する競争が起きている」(同課)。同大も他の私立、国立大学に劣らない待遇を給与面で整え、頭脳流出を防ぎたい考えだ。