『新潟日報』2008年2月12日付

看護大、学長不在で新年度へ


上越市の県立看護大学で12日、中島紀恵子学長の任期満了に伴う学長選挙の決戦投票が行われた。しかし、候補の2人は「当選には有効投票総数の3分の2が必要」とする規定を満たさず、新学長は決まらなかった。同大学は昨秋から3度の公募、4回の投票を行ってきたが、決定に至らず、年度内の選考を断念、学長不在で新年度を迎える事態となった。

同大学では、中島学長の任期が3月末で満了となるため、2007年10月に1回目の公募を行ったが、応募がなかった。そのため同月再公募し、中島学長を含め、学内外から4人が立候補した。投票の結果、規定を満たす候補者がなく、12月に中島学長と同大学の教授による上位2人の決選投票を行ったが、同数で決まらなかった。

中島学長はこの間、任期で退任する意向を固めた。08年1月の3次公募は学内から2人、学外から4人が応募。適格者審査を通過した5人による投票が2月4日に行われたが、再び規定を満たす候補者はいなかった。

12日、上位2人の学内教授同士による決戦投票を実施。有効投票総数48票が25、23票に分かれ、またも規定に達しなかった。

同大学は投票後、教授会を開き、年度内の選考は困難と判断、18日に学長代行を選ぶことを決めた。規定が厳しいとする声もあり、同大学は「新年度に規定の改正も含め、新学長を決めたい」としている。