『中国新聞』2008年2月9日付

産学連携で交通事故防止へ


トラックなどの交通事故を防ごうと、福山通運(福山市)は8日、広島大、福山大と交通安全のプロジェクトチームを発足させた。同社が過去の事故データを提供し、交通工学や心理学などの研究者が専門的立場から分析して対策に生かす。物流会社と大学が連携して事故防止に取り組むのは全国でも珍しいという。

プロジェクト名は「交通安全に関する総合的研究」。チームは小丸成洋社長をはじめ、広島大の交通工学や心理学、情報通信、機械システムの研究者、福山大の吉原龍介副学長ら計16人で構成する。

同社の過去の事故例を基に、交差点での衝突事故や居眠り運転の原因、時間帯などを研究者が検証し、高度道路交通システム(ITS)の活用をはじめ事故防止対策に生かす。プロジェクトは事故防止に積極的に取り組む同社が大学に呼び掛けて実現した。活動は3年間の予定で、交通安全マニュアルの作成や市民向け交通安全セミナーの開催などを計画している。