『信濃毎日新聞』2008年1月26日付

県内の4年制7大学と放送大 連携強化へ


信大など県内の4年制7大学と放送大学長野学習センター(諏訪市)は25日、松本市の信大松本キャンパスで副学長らによる会合を開き、各大学を光ファイバーで結んでネットワーク化するなど、連携を強化することで一致した。今年5月ごろまでに具体的な事業内容を決め、文部科学省が来年度から始める大学間の連携支援事業の採択を目指す。

構想では、ネットワークを生かし相互に遠隔授業などを行う。7大学は2005年度に単位交換制度を導入したが、大学が各地に分散していて通いにくいことなどから本年度の制度利用者は12人にとどまる。遠隔授業の導入で、利用者の拡大を目指す。

このほか、大学の枠を超えて学生同士が交流する機会をつくることや、教職員研修の合同開催、県内大学への進学率を高めるための高校側との連携強化なども検討課題とする。

連携強化は、7大学の学長で構成し、放送大学長野学習センター長がオブザーバー参加する「県大学連絡協議会」が昨年10月の会合で確認。文科省が来年度から始める「戦略的大学連携支援事業」の活用を目指すことも決めた。

信大の小坂共栄理事(教学担当)は「大学間のネットワーク化は、教育や研究など互いに利用価値が高い。地方大学の生き残り競争が激しくなる中、大学同士が力を合わせ、できることから進めたい」と話している。