『琉球新報』2008年1月18日付

教員免許更新を支援 制度導入で意見交換


琉球大学(岩政輝男学長)は16日、2009年度から始まる教員免許更新制に関する特別講演とパネルディスカッションを西原町の同大で開いた。「教員免許更新講習の最新情報」と題して講演した文部科学省初等中等教育局教職員課の大木高仁課長は「全学的な議論が大事。積極的な取り組みをしてほしい」と呼び掛けた。

琉大の教員免許更新検討委員会ワーキンググループの吉田安規良教育学部准教授と放送大学沖縄学習センターの金城宏教務主幹は、琉大と放送大学の更新講習に向けた取り組み状況をそれぞれ説明した。

教育関係者ら約170人が参加した。大木課長は琉大各学部などから寄せられた更新講習の実施方法や修了認定基準、受講対象者などについてのさまざまな質問に答えた。多くの離島を抱える沖縄の環境の厳しさに触れ「しっかりと県内各大学の取り組みを支援していきたい」と話した。

琉大は08年度に更新講習の試行を本島と宮古島市で実施する計画を進めている。今後、更新講習の企画・準備・運営を行うための組織を学内に設置する予定。

吉田准教授は「離島、へき地での講習機会の確保は、国立大学法人の社会に対する責任として行わなければならない」と強調。県教育委員会と協力して対象者が受講しやすい講習の時期と場所を検討したり、試行で本実施に向けた課題を把握する必要性も指摘した。

金城教務主幹はインターネットを利用した更新講習の実施を検討していることなどを報告した。