時事通信配信記事 2008年1月9日付

大阪の3大学が共同学部=工、医、薬学で


関西大(大阪府吹田市)、大阪医大(同府高槻市)、大阪薬科大(同)の3大学は9日、大阪医大のキャンパス内に工学や医学などの学際的な専門知識を持つ人材を育成するための新学部を共同で設立することで合意し、関西大で調印式を行った。全国初の試みといい、各大学は教授の派遣や施設の相互利用で連携する。

3大学は、いずれも高槻市内にキャンパスを所有することなどから既に研究者の交流を実施。文部科学省が大学間の連携強化を目的に戦略的大学連携支援事業を打ち出したことから、共同学部を設立することにした。各大学の本体は独自運営を続け、吸収・合併の可能性はないという。

新学部は2010年4月に開設予定で、学生定員は1学年約200人。「生命科学部」「生命医科学部」などの名称を検討しており、学部に複数コースを設置する。 詳細は3大学の設置協議会で話し合い、学部新設後に共同大学院も設置する予定。

新学部の卒業生は、工学的知識を持った薬学や医学系の企業研究者のほか、会計、法律的知識を持つ医療機関や健康福祉行政の実務者などへの進路が期待されるという。