『日刊工業新聞』2008年1月12日付

東工大、米で産学連携強化−三菱商事が協力


東京工業大学の産学連携推進本部は米国での産学連携活動を強化するため、同大と組織連携する三菱商事の現地オフィスやスタッフに協力してもらう形を整備した。現地の産学連携イベントや研究開発シンポジウムで情報の収集・発信を支援してもらう。東工大は全学オフィスを中国やタイ、フィリピンに置くが、今回は連携本部独自の取り組みになる。

東工大はこれまで自動車関連産業が集まるタイで、日本企業や東工大卒業生(留学生)のフォローをする全学オフィスを置くなどの国際産学連携を進めている。一方で米国は、昨年9月にスーパーコンピューターの研究開発で連携したマイクロソフトをはじめ、世界トップ企業と産学連携することでグローバルスタンダートを身につける場と考えている。

しかし、独自のオフィス・人員は負担が大きいことから、三菱商事がシリコンバレーのパロアルト市に置くオフィスと連携、同社社員に現地での活動の一部を支援してもらう。

また東工大の職員をバテル記念研究所に研修として派遣。同研究所が運営するパシフィックノースウエスト国立研究所で、昨年秋に先進エネルギーシステムのワークショップを開催、米国企業に東工大の技術をアピールした。