『東奥日報』2008年1月11日付

弘大医学科の定員増予算化を内示


文科省が弘前大学に内示した二〇〇八年度予算に、医学部医学科が同年度から実施する、入学定員の十人増員にかかわる経費が盛り込まれたことが十日、分かった。遠藤正彦学長が定例会見で明らかにした。予算計上されたのは、増員する指導教員二人分の人件費八百十六万八千円、学生増員分の教育必要経費八十六万二千円など。

今回の定員増は、国の「新医師確保総合対策」に基づくもの。これにより、入学定員は百人から百十人になり、医学科全体の定員は五百六十人から六百二十人に拡大される。

このほか〇八年度予算には、実習台や実習器具など設備整備費も盛られたが、入札にかかわるため、額は明らかになっていない。遠藤学長は「医学科の定員は百二十人だった時代があり、キャパシティーが十分あるため、最小限の経費で済んだ」と語った。

同日公表された〇八年度の大学全体の運営費交付金内示額は、百十三億一千三百三十九万円。前年度から3.96%減少しているが、大学側は「前年度は医学部付属病院の新外来診療棟建設費が大きく占めており、こうした特殊要因を差し引くと、実質的に使える額は約一億九千六百万円増えている」と説明した。