『西日本新聞』2008年1月10日付夕刊

西安交通大と協定へ 自動車関連 共同で研究開発 九工大、IT技術者養成


九州工業大学情報工学部(福岡県飯塚市)が2008年度に中国有数の理系名門大学、西安交通大(西安市)と交流協定を結ぶことが10日、分かった。九工大は既にインドやベトナムなどの大学とも協定を締結しており、西安交通大との協定締結を弾みに学生交流を本格化させる。アジアの情報技術(IT)新興地域の大学と連携を強化することで、世界に通用するIT技術者を養成し、自動車関連などの研究開発に共同で取り組む。

西安交通大は1896年に創設された中国最古の大学の1つ。工学部をはじめ、医学部や文系学部も充実した中国政府の総合重点大学。

九工大は中国のほかの複数校と交流しているが、情報工学などで特に優れた実績がある西安交通大との交換留学をはじめ、教員同士の交流、共同研究などを進めたいとしている。

九工大が07年に交流協定を結んだインドの大学は、日本の自動車メーカーとも取引があるインド・チェンナイのIT企業SRMテクノロジーズが設立したSRM大学。ベトナム最大手の情報システム企業FPTコーポレーションがハノイに開設したFPT大とは、今年から教員の交流などを開始する予定だ。

九工大は「アジアのIT先進地との交流で、学生は情報技術と国際感覚を養うことができる。いずれは自動車の組み込みソフトなどを共同開発したい」としている。