『しんぶん赤旗』2007年12月15日付 奨学金の会を結成 民間ローン化 食いとめよう 学生たちが利用する奨学金の民間ローン化を、国民の世論と運動で食いとめようと、「国民のための奨学金制度の拡充をめざし、無償教育をすすめる会」(略称・奨学金の会)が十四日、都内で結成されました。 政府は、年内にもまとめる予定の独立行政法人整理合理化計画で、奨学金事業の廃止も含めて検討しています。政府の財政制度等審議会の来年度予算編成の建議で、奨学金有利子貸与の金利上限(3%)を引き上げ・撤廃する「見直し」を打ちだしています。 結成総会には全労連、全学連をはじめ、全教、日高教、全国私教連、特殊法人労連などから約八十人が参加しました。政府がすすめる奨学金民営化に反対し、国民のための公的奨学金制度を実現する署名運動にとりくむことを確認しました。 会長をつとめる三輪定宣千葉大学名誉教授が基調報告しました。 一九八四年に導入された有利子奨学金の割合が十年で24%から67%に急増し、卒業後の返還の負担がかさみ、奨学効果は半減していることを指摘し、「無利子中心に改めさせよう。給付制・給与制にすることや中等・高等教育の無償化を求めていこう」とのべました。 日本共産党の石井郁子衆院議員が、会の趣旨に全面的に賛同し、要求実現のために全力をあげるとあいさつしました。 |