『高知新聞』2007年12月13日付

高知大学生有志 学外委員にも質問状 学長選考問題
「問題重く受け止めて」


高知大の学長選考問題で、相良祐輔学長を次期学長に選定した選考会議などに対し、公開の場での説明を求めていた同大の学生有志は12日までに、同会議の学外委員4人に、意向投票の結果を覆した選考結果について見解を求める公開質問状を提出した。

学生有志は、これまで同会議の篠和夫議長と相良学長に、2085人分の署名を添えて公開質問状を提出しており、篠議長は先月28日、相良氏を次期学長に選定した根拠について「ホームページ上の『見解文』で公開しており、それ以上は個々人の信条や見識に踏み込むことになる」と書面で回答。また同日、一部学生との面談に応じた相良氏は「学長選考会議の結果を尊重しなければならず、説明する立場にない」などと述べた。

こうした両氏の対応に、学生有志は「公開の場での説明を拒否したもので到底納得できない」と反発。選考会議の学外委員に対して▽意向投票の結果を覆し、相良氏を学長候補(予定者)に決定した教育的観点からの十分な理由▽一連の学生や教授らの抗議活動や世論の高まりをどう思うか−−の2点について、個々の意見を確かめる質問状を送付した。

学生有志らは質問状の中で「不透明な過程を経て選ばれたトップの下では、学内がばらばらになり、学生の利益も損なわれかねない。いま一度、委員1人1人にこの問題を重く受け止めてほしい」と訴え、20日までの回答を求めている。