『佐賀新聞』2007年12月10日付

佐賀大が多面選考入試導入 再来年度から


佐賀大学(長谷川照学長)は、文化教育学部の2009年度入学試験の一部に初めて、面接などで多面的に選考するアドミッション・オフィス(AO)入試を導入すると発表した。音楽選修とスポーツ選修の一分野で実施し、指導者などを目指す受験生の意欲や表現力をじっくり測る。

AO入試は自己推薦書や論文、面接などを通して総合的に評価する選抜方法。佐賀大は「特長を出しやすい実技系の分野から始める」として、学校教育課程音楽選修と人間環境課程「健康福祉・スポーツ選修スポーツ分野」で取り入れる。

いずれも個別学力検査や大学入試センター試験は免除し、調査書や自己推薦書などで1次選考をする。2次選考は音楽選修(募集2人)が専攻楽器の実技や小論文、面接など。スポーツ(同3人)は面接のほか、与えられた課題に関するプレゼンテーションを行う。

浪人生にも受験資格があり(スポーツ分野は年数に制限)、出願期間は来年8月11日から同21日まで。9月に1次合格者発表と2次選考を実施し、最終的な合格発表は10月14日。

AO入試は、欲しい人材を早い時期に獲得できるため、取り入れる大学が年々増加。国公立大では08年度、全体の約4割に当たる59大学の154学部が採用する。佐賀大は実施後の状況を見て他の学部への拡大も検討するとしている。