『岐阜新聞』2007年12月7日付

岐阜大学長に森氏 初の岐阜大出身者


岐阜大学(岐阜市柳戸)の次期学長に6日、同大理事で副学長の森秀樹氏(64)の就任が決まった。森氏は同大大学院医学研究科博士課程を修了しており、同大出身者による同大学長就任は初めて。任期は2008(平成20)年4月1日から6年間。

同日、黒木登志夫学長の任期満了(来年3月31日)に伴う学長選考会議が開かれ、全会一致で森氏が11代目となる次期学長に選出された。今回の学長選出では、候補者は森氏のみだった。

森氏は大垣市出身。68年同大医学部卒業、75年同大大学院修了。78年に同大医学部助教授となり、87年に同教授。99年に医学部長、2004年に副学長となった。専門分野は腫瘍(しゅよう)病理学。

新学長に決まった森氏は「大きな責任を感じている。地方の国立大学のトップランナーを目指したい」と抱負を語った。04年の法人化以降の取り組みとして「教育学部、医学部のレベルは全国の国立大学でもトップレベルと誇れる。人獣感染防御研究センターなどを開設しており、わが国ではユニークな取り組みではないか」と評した。

今後の目標については「6年にわたる中期計画の中で、地域や社会の発展に応え、学内が結集して若手の研究者を育てていきたい」と述べた。具体的な取り組みとしては、流域圏科学研究センターを母体とした環境系の大学院設置、県内の他大学と連携した教養教育、企業などからの寄付で創設する基金による大学院生奨学金制度―などを検討していることを明らかにした。