『読売新聞』2007年12月7日付 北東北の4大学 単位互換で協定 がんのプロ養成(秋田) がん治療の専門医や専門看護師を育成する文部科学省の「がんプロフェッショナル養成プラン」に選ばれた秋田大、弘前大、岩手医大、岩手県立大の北東北4大学は6日、秋田市内のホテルで、各大大学院の授業の単位を互換できる協定書に調印した。がん治療認定医やがん薬物療法専門医などの資格を目指す学生が対象で、来年度、各大学で開講する。学生たちは大学院で4年間学んだ後、地域でがん治療の中核を担うことが期待されている。 この協定により、4大学の学生は各大学の特色ある授業を、高速通信網を使ってそれぞれの大学に通いながら受講し、それを単位に認定してもらうことができる。秋田大は、化学療法と緩和ケアの専門医師養成に重点を置き、弘前大は放射線と緩和ケアの専門医、岩手医大は臨床試験研究が重点。秋田大と岩手県立大は看護師の養成にも取り組む。 このほか、国立がんセンター東病院(千葉県柏市)や米メイヨークリニック(ミネソタ州)への研修も実施する。 協定書に調印した秋田大の本橋豊・医学系研究科長は「広域的にがん専門医を育成するシステムを構築することが目的で、地域のがん医療をより高いレベルに高めていきたい」と抱負を語った。また、学生の卒業後の進路については「縛り付けるものではないが、基本的には北東北で活躍してもらうことが前提」と話し、地域医療への貢献を期待している。 |