『日本経済新聞』2007年12月4日付

博士就職難に救いの手・大学や学会、企業に売り込み


就職難に苦しむ博士号取得者を助けようと、大学や学会が相次いで支援策を打ち出している。国の方針もあって博士は大幅に増えたが、多くが定職につけず、ポストドクター(ポスドク)といわれる任期付き研究者として生計を立て、高齢化している。大学などは企業との接点を広げたり、インターンシップ制度などを通じて社会人としての実践力を身につけさせたりして、研究者の進路拡大を目指す。

日本物理学会(東京・港)は今秋「キャリア支援センター」を設立した。研究者の専門分野や就職を希望する職種、各企業が求めている人材などを網羅したデータベースを来秋までに作成。研究者や企業が照会できるようにする。応用物理学会(東京・千代田)はポスドクが求職中であることを示す「キャリアエクスプローラー」マークを作成、10月から運用を始めた。