『中日新聞』2007年11月29日付

名工大と名市大が連携へ 院の共同設置など“全面協力”


名古屋工業大(名古屋市昭和区)と名古屋市立大(同市瑞穂区)が、共同で大学院を設置することなどを目指し来月5日、連携協定を結ぶことが分かった。研究や教育、学生・教職員の交流などあらゆる面で協力を強化する。

国立大学法人化以降、大学の生き残り競争が激しくなる中、東海地方でも名古屋大と名城大などの3私大が創薬科学研究科設置を計画するなど、大学間で連携を模索する動きが加速している。

工学系の単科大学の名工大と、6学部を持つ総合大学として特に医・薬学分野で強みを持つ名市大が、互いの個性を発揮し、補完しながら質の高い教育研究活動を進めるのが狙い。

今月22日から互いの研究特色を知る教職員間のセミナーを開催。現在、政府が打ち出した「骨太の方針」の下で仕組み作りを進めている共同の大学院設置や学生の共同募集、施設の相互利用、産学連携事業の共同実施など具体的な方策を検討する。

両大とも名古屋市内でキャンパスも近いという利点もあり、2001年には名工大工学研究科と名市大芸術工学研究科で単位互換協定の提携をしたほか、共同で国の科学研究費補助金を申請するなど緊密な関係にあった。