『毎日新聞』2007年11月28日付

<21世紀COE>50大学の事後評価結果を公表 文科省


世界的な研究・教育拠点の形成を目指した文部科学省の「21世紀COE(卓越した研究拠点)プログラム」で、文科省は28日、初年度(02年度)に採択された国公私立大50校113件について初の事後評価結果を公表した。評価は4段階で、最低ランクの「目的は十分には達成されなかった」と判断された拠点はなく、文科省は「COEの目的はおおむね達成された」と話している。

評価は、同プログラム委員会(委員長=江崎玲於奈・茨城県科学技術振興財団理事長)が実施。計画全体の目的達成度のほか、論文数や学会での発表数などで審査した。

この結果、第3ランクの「目的はある程度達成された」と評価された拠点は14件(12.4%)にとどまり、大半は「十分達成され、期待以上の成果があった」「おおむね達成され、期待どおりの成果があった」と評価された。04年に公表された中間評価で計画の大幅縮小を求められた九州大と法政大の拠点も最低ランクの評価は免れた。

5分類の分野別では、人文科学の5件(25.0%)が3番目の評価となり、自然科学系などの0〜14.2%よりも厳しい評価になった。

初年度の113件には5年間で総額714億6200万円が投入されている。【高山純二】