『日本経済新聞』2007年11月28日付

和歌山大学「観光学部」に設置認可の内示


和歌山大学の小田章学長は27日、国立大として全国初となる「観光学部」設置認可の内示を文部科学省から受けたと発表した。12月3日付で認可され、来年4月に設置する。小田学長は記者会見で「観光分野で先端を走る学部となることで、地域の発展の一助に」と抱負を語った。

観光学部は定員110人。観光経営、地域再生の2学科を設け、観光関連産業や観光資源を活用して地域再生を進める人材を育成する。今春開設した経済学部観光学科の1年生は学部新設と同時に2年生に編入する。教員数は16人から25人に増員する。

同大は和歌山市の中心市街地に観光学部のキャンパスを設置する計画について、一部を除きいったん白紙に戻したが、市は本格進出に向けた支援策を大学側に提示している。小田学長は「しばらく大学内に教育拠点を置き、早い時期に(中心市街地に)出ていきたい」とした。

新学部設置について大橋建一・和歌山市長は「中心市街地活性化基本計画で大学は重要な柱。本格進出に向けてできる限りの協力をしていきたい」とコメントした。