『読売新聞』2007年11月22日付

大学の単位互換制度、後期利用は前期の2・5倍(山梨)


県内の六つの大学・短大が今年度から始めた単位互換制度について、後期の利用学生数は、前期(14人)の約2・5倍の37人に上ることが分かった。一方で、大半が甲府市内の大学同士の利用にとどまった。

単位互換制度は、県内12の大学・短期大学でつくるNPO法人「大学コンソーシアムやまなし」の事業の一環で、学生の学習意欲の向上や、大学間の交流を深めることが目的。6校で前後期合わせて計106科目が対象。他大学で学ぶ際には「特別聴講生」として受講し、各大学の図書館も利用できる。

大学コンソーシアム事務局によると、利用学生は山梨大が前期の4人増の9人(2校)、県立大が3人増の6人(2校)、山梨学院大が3人増の8人(3校)など。前後期合わせて延べ51人が利用しているが、甲府市から離れた身延山大(身延町)と帝京学園短大(北杜市)では、前後期とも利用した学生はいなかった。

大学コンソーシアム理事長の貫井英明・山梨大学長は「利用学生が前期より増えたのは良い傾向。ただ、依然として大学を結ぶ交通手段の確保など課題は残っており、利用増につながるよう検討していきたい」と話している。

単位互換制度は来年度からは山梨英和大も加わり、7校で実施する計画となっている。