『埼玉新聞』2007年11月21日付

次期学長に上井氏 現学長の田隅氏ら破る 埼玉大学


埼玉大学は二十日、来年四月からの次期学長候補に同大学教授で現経済学部長の上井喜彦氏(60)を選出した。文科相が来年四月一日付で任命する。任期は二〇一二年三月末までの四年間。

上井氏は十一代目学長、法人化後二代目のとなる。〇四年四月から務めている現学長、田隅三生氏(70)の任期が来年三月三十一日に満了を迎えるため、十月九日から選考を進めていた。

立候補していたのは、上井氏のほか、元東洋大学学長の菅野卓雄氏(76)、現埼玉大学学長の田隅氏の三人。

学長選考会議は学部長クラスの学内委員五人と、財界や文科省OBらの学外委員五人の計十人で構成される。二十日午前、同大学常勤教員や係長以上の職員ら六百十人の意向聴取として学内投票が行われ、午後二時から開かれた選考会議で最終決定した。

候補者は五日、選考会議委員らと面談し、所信表明や大学の将来ビジョンなどをPRしていた。

学内投票結果はあくまで選考会議で参考として扱われ、内容を公表していないが、投票結果と人選はほぼ同順位だったとみられる。

上井氏は一九四七年生まれで大阪府出身。七九年、東京大学博士課程修了。埼玉大学経済学部で八〇年から講師、八三年から助教授、九四年から教授を務め、〇二年から現職。専門分野は社会政策、労使関係。