『北國新聞』2007年11月20日付

再編後の主軸争う 金大学長選、3候補者公示 尾田、鹿野、中村氏


金大は十九日、林勇二郎学長の任期満了(二〇〇八年三月末)に伴う次期学長選考の推薦候補者三人を公示した。今後、学内有権者による二度の意向投票を経て、学内外の有識者で構成する学長選考会議が二十九日中に次期学長を決定する。

候補者は、同大工学部長の尾田十八大学院自然科学研究科教授、元文学部長の鹿野勝彦理事(教育担当)・副学長、元医学部長の中村信一理事(病院担当)・副学長(五十音順)。

二〇〇四年四月の国立大学法人化後、金大では初の学長選となる。新学長の任期は〇八年四月一日から六年間。来年度からの三学域十六学類移行を見据え、理工、人間社会、医薬保健の各学域が同大の主軸を争う構図となった。

金大は従来、医学部と工学部が連合して交互に学長を輩出してきた。工学部出身の林学長が法人化を挟んで二期八年半を務めたことから、医学部内からは「次はうちの番」という強気の声も聞こえる。

ただ今回からは、投票資格者が助教や係長級以上の教職員に拡大されて票読みが難しくなった。さらに投票のみで選ばれた従来の学長選と異なり、最終決定権は学長選考会議が持つため、投票で示された学内の意向が会議にどの程度反映されるかが注目を集めることになる。