『四国新聞』2007年11月14日付

「香大ヌーボー」雑味少なく甘め−14日から販売


“香大ヌーボー(新酒)”はいかが―。香川大が開発したブドウの新品種「香大農R―1」を使用した本年度のオリジナル赤ワインが完成、14日から一般販売する。初めて市販した昨年より甘めに仕上げ、販売量は昨年の3倍となる1500本(1本360ミリリットル)。同大は一般農家への栽培協力を進め、地域の特産品として普及を目指す。

ワインの名前は「ソヴァジョーヌ・サヴルーズ(かぐわしき野生の乙女)」。代表的な赤ワインに比べ、約2倍のポリフェノールやアントシアニンを含み、渋味が少ないことなどから、ワインの苦手な人や初心者に向いているという。

昨年は、販売した500本が約2時間で完売するほどの人気ぶりで、今年は、栽培地を香川大農学部だけでなく、県農業試験場府中分場(坂出市)やさぬき市の農家にも拡大。昨年の倍となる約1トンを収穫し、約2000本を製造した。

値段は1本1260円(税込み)。同大の生協や醸造先のさぬきワイナリー(さぬき市)で販売する。残る500本は大学行事などで使用する。

香大農R―1を開発した農学部の望岡亮介教授は「昨年より雑味が少なく、色調も鮮やか。来年は栽培面積や製造量を増やし、辛口タイプも手掛けたい」としている。