『毎日新聞』2007年11月8日付 産学官交流セミナー:「ぜいたくに執着しない」 環境問題で識者講演−−伊賀 /三重 伊賀地域の産学官で交流を深めようと、「第1回 三重大学発産学官連携セミナー」が7日、伊賀市平野中川原の上野フレックスホテルで開かれた。関係者約120人が参加、「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」などの著書で知られる、中部大の武田邦彦教授(資源材料工学)らが講演した。 三重大(豊田長康学長)が来秋、「三重大学伊賀研究拠点」(伊賀市ゆめが丘1)のオープンを予定していることから企画した。今後も年1〜2回をめどに、識者の講演や懇親会を開いていく。 講演で、武田教授は「日本人は分別回収に熱心だが、どれだけの商品が実際にリサイクルされているかへの関心は低い。環境にやさしそうな行動で満足しているだけだ」などと主張した。 また、自動車燃料へのバイオエタノールの使用について、「世界で8億人が飢えているにもかかわらず、パンを暖炉にくべるようなことをしており、それだけ切羽詰まっているということ。ぜいたくに執着心を持たない、心豊かな生活が大事ではないか」と訴えた。【傳田賢史】〔伊賀版〕 |